通報内容
9月某日、当サイトにステマの通報が入った。その内容がこちら。
https://chinese-school.info/
Lilianで3年間中国語非常勤講師として働いていた者です、社員から聞いた話だとLilianの親会社は広告会社で沢山のステマサイトを作って客寄せしています。
Lilian中国語スクール(https://lilian.co.jp/)という中国語教室が第三者を装ったステマサイトで集客しているというのだ。
こちらがそのステマサイトの疑惑のあるサイトである。東京都内にある中国語教室のランキングがついており、各教室のサイトへのリンクがある、いわゆる比較サイトである。

見てみると確かにLilianが異常に高い評価で1位になっている。

ちなみにサイト内の「運営会社」のページに「本サイトについて」という項目があり、そこにはこのように書いてある。

あくまで情報提供を目的としているため、特定企業へのサービス斡旋や誘導を目的にしたサイトではありません。
https://chinese-school.info/info.html#company
と書いてはあるが、はたして本当にLilian中国語スクールのステマサイトなのか。もし本当にLilian中国語スクールが関わっているとしたら、第三者になりすまし自社に有利な情報を発信し、訪れた顧客を騙して自社のサイトに送客しているという事になる。
ということでさっそく調査してみることにした。
調査結果
調査結果1「Google Tag ManagerのコンテナIDが同一」
以下の2つの画像を見ていただきたい。


これは、比較サイトとLilian中国語スクールのサイトのソースコードを一部抜粋したものである。ブラウザ(Chrome)上で右クリックし、「ページのソースを表示」を選択すると見ることができる。
矢印で指している「GTM-」から始まる文字列はGoogle Tag ManagerのコンテナIDである。
Google Tag Managerとは、ソースコード内の計測タグや広告タグなどの埋め込みタグを管理するためのツールである。
通常、全く関係のない2つのサイトでこのコンテナIDが被ることはまず考えられない。
サイト運営者はこの2つのサイトを同じGoogle Tag Managerのアカウントで管理している可能性がかなり高い。
だとすると、この比較サイトはLilian中国語スクールの息のかかったサイトだということなる。
調査結果2「運営会社が所在不明」
次に比較サイトの運営会社に着目した。比較サイトの運営会社のページにはこのような記載がある。

通報内容にあった親会社なのかどうかは分からないが「比較市場」というところが運営していると書いてある。
またこの住所を調べてみると、家屋の外壁塗装会社に行き着いた。全く関係のない会社である。この運営会社の項目にある住所は間違っているか、そもそも存在しない会社なのかもしれない。
まとめ
今回の調査結果1からほぼ確実にステマサイトである事が明らかになった。
現状Google上で「中国語教室 比較」「中国語教室 口コミ」「中国語教室 ランキング」などで検索すると上位に表示されるため、この比較サイトの内容を信じ込んでしまう人も少なからずいると思う。
このような操作されたランキングで人を騙すようなステマサイトに引っかかってしまう人が減ることを願うばかりである。